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西谷修アーカイブその7「ゴロマキ権藤」

2009年11月14日のエントリーです。
現在は近畿圏で「あしたのジョー2」の再放送は行われておりませんのであしからず。
文の終りのほうを若干省略しています。



最近ABCテレビの深夜枠でテレビ版「あしたのジョー2」の再放送が始まった。

原作を知ってる人ならわかると思うのだが、力石戦後の放浪時代から話が始まり、最後のホセ・メンドーサ戦までが舞台になっている。

原作は読んだことあるし大好きな漫画なのだが、アニメはあんなに有名なのに観たことなかったので、こりゃうれしいね、と観はじめたのだ。

で、その第一話。

僕はとあるキャラクターに釘づけになった。

それが、ゴロマキ権藤である。

「ゴロマキ」とは「ケンカ」の意。つまりゴロマキ権藤は、そのケンカの腕を資本に全国を渡り歩く、用心棒のプロフェッショナルなのだ。

原作にも登場するゴロマキ権藤。その名前のインパクトから、僕もよく覚えていたキャラクターだ。

しかし、「あしたのジョー2」第一話にその姿をあらわしたゴロマキ権藤の魅力といったらどうだろう。

声優の渡部猛さんの声、芝居もあいまって尋常でないダンディズムである。

すっかり魅せられてしまった。

その後、僕はゴロマキ権藤の動画を探し求め、DMMで「あしたのジョー2」第38話をピンポイントで購入する。

その第38話のタイトル…「意外な訪問者…ゴロマキ権藤」
実に魅力的なタイトルである。

マレーの野生児・ハリマオとの対戦を控えたジョーは、野生の勘を取り戻すべく、ケンカスパーリングを思いつき、その協力をあおぐべく、ゴロマキ権藤を探し夜の街を訪ね歩く。
そしてとある居酒屋で再会する二人。


ゴ「わざわざあたしを訪ねてくだすったんだ。よっぽどのことですね。」

ジ「是非、あんたにって思って…。」

ゴ「わかりました。お引き受けしましょう。」

ジ「え?…俺ぁまだ何も…。」

ゴ「男がよくよくのことでやってきた時…矢吹さん、あんたワケを聞いて引き受けたり、断った
りしますかね?」

ジ「…ありがとよ。」


…うーむ、しびれる! なんという男臭さ! 無尽蔵のダンディズムである。

ちょっとしばらくは、ゴロマキ権藤の魅力から逃れられないように思う。


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西谷修アーカイブその6「どうしたんだ吉田兼好」

2009年1月29日のエントリーです。



先日、仕事でとある高校の入試問題をせっせと解いていたらこんな古文に出会った。


 筑紫に、なにがしの押領使などいふやうなる者のありけるが、土大根を万にいみじき薬とて、朝ごとに二つづつ焼きて食ひける事、年久しくなりぬ。
 或時、館の内に人もなかりける隙をはかりて、敵襲ひ来りて、囲み攻めけるに、館の内に兵二人出で来て、命を惜しまず戦ひて、皆追い返してげり。いと不思議に覚えて、「日比ここにものし給ふとも見ぬ人々の、かく戦ひし給ふは、いかなる人ぞ」と問ひければ、「年来頼みて、朝な朝な召しつる土大根らに候う」と言ひて、失せにけり。
 深く信を致しぬれば、かかる徳もありけるにこそ。
                              (徒然草 六十八段)

<西谷訳>
 
 九州の筑紫に、押領使のなんとかさんという人がいましたが、彼は大根が何にでも効くすごい薬だと信じて、長年の間、毎朝二つずつ焼いて食べておりました。
 あるとき、館に誰も家来がいない時を狙われて、敵が襲い掛かり、館を囲まれてしまったところ、館の中から兵士が二人出てきて、命を惜しまず戦い、敵をみな追い返してしまいました。押領使のなんとかさんは、とても不思議に思って、「普段私に仕えているお方とも見えませんが、このように戦っていたただいて、いったいどなたですか?」と聞くと、その二人の兵士は「私たちはあなた方が長年体にいいと信じて、毎朝召し上がっている大根でございます」と言って消えてしまいました。
 何かを深く信じると、このような功徳もあるものなのですねえ。


……。なんなんだこの話は。

そもそも、「徒然草」といえば鎌倉時代に吉田兼好が書いた名著で、やれ「財産を子供に残すといいことは無い」だとか、「何かを思い立ったら、ほかの事は捨ててしまって、速やかに実行するべきである」とか、日本人としては深くうなずけるような教訓に満ちている随筆集だ。

それが、どうしたんだ吉田兼好。

毎朝大根を二つ食べる押領使も相当おかしな設定だが、何で大根が兵士になって戦うんだよ。おとぎ話を通り越してSFに近い話だ。
そもそも押領使は体にいいと思って食べてたのに、大根が戦って「かかる徳もありけるにこそ」とはどういうことだ。

なんともツッコミたくなってしまう話だ。

僕はこの話に出会ってからというもの、笑い話として、出会う人出会う人に、話して聞かせた。

みんな一様に、「何だその話は!」と大笑いした。

しかしその中でこんなことを言う人がいた。

「兼好ともあろう人がそんな荒唐無稽な話を何の考えもなくするはずが無い。ちゃんと意図を持って、あえて大根のような日常的な物を使って話を作ったのではないか」

なるほど…確かに読みようによっては「すごくちっぽけなものでも、強く信じると、思いもかけないいいことがある。人間の信じる力はすごいのよ」という例を示すために、あえて大根という超日常的なアイテムを使って、超常現象的なことを起こしてみせた、とも考えることができる。

そして読者に対してものすごいインパクトを残すということも事実だ。

事実、僕はもうこの話を忘れようも無いほど、深く心に焼き付けてしまっている。

もしそんな計算がなされているのなら、それはやっぱり、吉田兼好がすごいということになる。そうかやっぱり兼好はすごいんだ。

そんな風に納得してしまった。

国語の講師をやってると、こんな風に、普通に生きてたら絶対に出会えない文章に出会うことがある。
そして、自分の中にさまざまな提起をすることがある。

それってちょっといいことだな、と思ったりする。

まあずっと塾の講師やってるつもりはねえけどさ。今回もそんな出会いをしてしまったかな。なんて思う。

今の仕事はこれだからね。歌もがんばって、仕事もちゃんとがんばろうっと。


……。

ところで、大根って焼いて食えるんだろうか。焼いたらどんな風になるんだろうか。見たこと無いよなあ。
で、焼いたら何をつけて食べればいいのだろう。醤油? 塩?

何とも謎は尽きないなぁ。



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西谷修アーカイブその5「実験と検証」

2009年2月19日のエントリーです。


生きてる限りは必ずぶち当たる疑問の壁というものが皆さんにも存在すると思う。

「カップ麺を水でつくることができるか」という疑問もその代表的なひとつだろう。

人によっては、全く無意味な疑問に思えるかもしれない。
しかし、僕にとっては、非常に気になる話題である。

そんな折、大好きなペヤングを買ってきたら、ポットのお湯が無かったことがあった。

これは好機ということで、いよいよ上記の疑問を解決するチャンスが来たではないかと、実際に水を使い、ペヤングができるかどうか、実験することにしたのだ。

かやくを面の上にあけ、水を注ぐ。麺がしっかり浸るように注ぐ。フタは…せずともよい。湯気が出ることがないのだから、蒸気を逃がす必要がない。このまま待つ。

3分経った。一応、熱湯を注いだ場合は、三分でできることになっている。
麺を箸でつつく。カッチカチである。全然ほぐれてない。予想した結果ではあるが、多少の動揺を感じながら、さらに待つことにする。

10分経過。再び箸でさわってみる。相変わらず麺が固い。しかし、端っこのほうが若干ほぐれてくる。

20分。固い部分は残しているものの、大分麺がほぐれてくる。
これなら食べられるのではないかと、水切りをする。

水切りをして、ソース、ふりかけ、スパイスをまぶす。

見た目は、普通の温かいペヤングと変わらない。
若干水を吸いすぎて、量が多くなったように感じるだけだ。

いよいよ一口。いただきます。



……。



正直なところを言う。

そんなに不味くない。

正直、出来上がったものを食べて、「ペッペッ! 不味くて食えたもんじゃねえや!」みたいな結論になることを予想していたのだが…。

むしろ全然問題なく食べられる。

これはきっと、ペヤングの美味さに助けられているのだろうが…。

とにかく問題なく食べられた。

麺の種類や、その人の好みにもよるだろうが、とにかく実験は成功であったと思う。

ただし、温かいお湯に作ることに比べて、アドバンテージを感じることは出来なかった。

以下に、感想・結論をまとめる。


【結論】

・ペヤングは冷水で作ることができる。 しかし30分くらいかかる。
・出来上がった麺をまぜると、ブチブチ切れて、短い麺ばかりになってしまう。
・冷たいと、ソースが絡まりにくい。
・お湯を沸かす時間がめんどくさくて水で作ったとしても、お湯を沸かす時間より、大幅に時間がかかってしまう。


やっぱりお湯で作るものだから、それを水で作ったとしても、特に素晴らしいことは起こらない。

ただ、興味のある方はやってみてもいいと思う。人生におけるひとつの経験としては、価値のあることだと思う。

ただし、決して美味いものではない。それだけは理解して、トライしていただきたいと思う。



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西谷修アーカイブその4「感動スタート2009」

2009年1月28日のエントリーです。
後から確認したらペヤング超大盛の内容に関して誤認がありましたので、そこだけ修正をくわえました。



いやー、もう一月も終わりますね。
あけましておめでとうございます。西谷でございます。

なんせ塾講師になってからというもの、年明け早々に中学入試があるものだから年末年始は一年で最も忙しい時期になっちまったんですね。

ようやくひと段落着きまして、ま、ま、今年も一年よろしくお願いしやすというところでございますよ。

で、僕ぁ、年始早々猛烈に感激することがあったので報告させていただきたいと思う次第で。


それは1月の2日のこと。
僕は生まれて初めて「ペヤングソース焼きそば」を食べた。

もともと、ペヤングという名前は耳に挟んでいたのだけれど、どうやら関西地方では積極的に販売されていなかったらしく、ずっと実物を目にすることは無かった。
それが数年前からセブンイレブンとかAMPMとかが、関西の店舗でも置くようになって、ちらほら見かけるようにはなっていた。

でも、僕は口にすることは無かった。
なぜなら焼きそばといえば日清の「UFO」だから。

やっぱりうまいもの。UFO。
一番うまいUFOがあるのに、どうして他のカップ焼そば食べる必要があるのさ。
まあちょっと、味が濃すぎて食後に後味が残りすぎる嫌いはあるんだけども、それでもカップ麺としてのクオリティは非常に高いものがあると思う。

ところがまあ、ひょんなことがあって、はからずもペヤングを食べることになった。するとどうだ。


何だよこれは。

美味いよ。

めちゃくちゃ美味いよ。

気がついたらカップが空になってたよ。


僕はカップ麺を食べて、初めて「もっと食べたい」と思ってしまった。
だから食ったさ。もう一個。全然飽きない。

前述のとおり、UFOにはちょっとベタッとしたようなしつこさがあるんだけど、ペヤングにはまったくそれが無い。
この、麺とソースのバランス感覚ときたらどうだ。
「ちょうどいい」という言葉はペヤングのためにあるといっても過言ではない、とあえて言いたい。

あと、添付されてるスパイスも秀逸。なんともチープな代物だが、これがペヤングに入ると、見事なアクセントとなって名脇役の存在感をかもし出すのだ。

すごい。すごい。
こんなカップ麺があるのに、僕はどうして今まで食べてみようとしなかったのだろう。ちょっと後悔だ。

あまりにも衝撃的だったので、次の日にはおせち料理そっちのけで、超大盛のペヤングを買った。
超大盛のパッケージを開けると、二人前のペヤングが入っている。
本当に二人前だ。乾麺が二つ入っている。
この横着さというか、潔さに、むしろ好感を覚えてしまう。

一気に食った。
やはりまったく飽きが来ない。
1099キロカロリー、あっという間に摂取した。

同様の商品に「デカ王」がある。あれも二人前の焼そばが、ひとつの箱にパッケージされている。

申し訳ないが、あれとは格が違う。
あれは、どうしても飽きる。
麺とか、ソースの質が、根本から違うと言わざるを得ない。

感激した。
心から、ペヤングに感服した。
やはり長きにわたって人々から愛されるものには、その根拠が確実にあるのだな、と思った。

あれから一ヶ月近くたったが、その間に6回ぐらいペヤングを食べた。

今年は、僕の中でペヤングの存在感がかなり大きな位置を占めると思う。

みたいなね。

はなっから、麺のことを熱く語っちまったよ。

今年は西谷も30歳になるんで、それを記念して色々計画してるんだ。

具体的には自転車で東京まで行く、とかさ。

その前哨戦として、3月ぐらいに福井県まで自転車で行って、原発見て、蕎麦食おうかと思ってます。

あー、なんか最後取り留めなくなってしまった。酔っ払ってるからだな。

じゃあ、皆さん今年もよろしく。



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西谷修アーカイブその3「父のミッション」

2007年6月3日のエントリーです。



昨夜家に帰ったら父が紙とゴムと金属を使って何か工作しているので

「何作ってんの?」

と質問したら

「これか、これでカラスを撃つのや」

というファンキーな答えが帰ってきた。
なるほど父の手にはパチンコのようなものが握られている。
グーニーズの主人公が武器として使う、アレである。

ここ2~3週ほど、家の近隣でカラスの活動が激しい。
朝起きれば20羽近くが飛び回り、ゴミ捨て場を我が物顔で荒らしたり、ビワの木から実をもいでは残骸を捨てたりして、家の前の道路が地獄のような光景になっている。においもひどい。

おまけに最近は、人が近づくと「ゲッゲッ」という泣き声をあげて威嚇してくるようになった。

恐い感じの顔で、恐い感じの声を出すものだから、とても恐い。

一ヶ月前まではカラスなど一日に一羽見るかどうかぐらいだったのに、あっという間に増えた。
あるカラスが「あのへんはまだ誰も手をつけてないし、エサも豊富だぜ!」みたいな感じで、言いふらしたのだろうか。だとすればカラスの中にはやはり一種のコミュニティーが築かれているのかもしれない。

それはともかく、このような状況の中父が立ち上がったのである。
島根の川でウナギを捕っては魚屋に売って小銭を稼いでいた少年時代を思い出しているのか、父の顔はハンターそのものである。たのもしい。

しかし、そんな父の姿を見ていると、ふとある人物のことを思い出した。
漫画「動物のお医者さん」に出てくる、漆原教授である。

漆原教授はH大獣医学部の教授である(詳しくはWikipediaなど参照されたし)。
漆原教授は、H大構内を飛び回るカラスの元凶である巣を取り除く。

その結果、カラスは漆原教授に報復を加えるようになる。

カラスの攻撃に対して腹を立てた漆原教授は、カラスに対してさらに激しい攻撃を加える。

するとカラスはさらに怒りを強くするのだが、その怒りの発散の方法は、漆原教授への報復を強めるのではなく、報復の対象を広げるということで取られる。
つまり、白髪で白衣を着てメガネをかけている男性が全て襲われるようになったのである。

で、漆原教授とカラスの戦いが続くうちに、カラスの報復対象は、「白衣を着ている男性全て」に変わっていく。

昔読んだ漫画であるが、その内容がありありと思い出されたのである。

父がカラスを攻撃することによって、自分や近所の人まで報復を受けるのではないか…そう思うと、若干の戦慄が走る。

が、しかし手をこまねいているわけにもいかないので、ここは父を見守りたいと思う。

とりあえず、今日はまだミッションは遂行されてはいないようだ。


<現追記>
あの後すぐにゴミ捨て場にしっかりとしたネットがかけられるようになり、カラスの群れも別のエサ場を探しに去って行ったようである。奴等の姿はほぼ見受けられなくなった。

したがって父とカラスの直接対決は実現しなかった。

父がカラスに襲われずホッとする反面、果たしてどのような闘いになったのか少なからず興味深いところもあったので、少しだけ残念な気もした。



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プロフィール

西谷ジェントルマン

Author:西谷ジェントルマン
自称・総合芸能家、西谷修です。

シンガー、俳優、コント師、MCとして活動しています。
非常にローペースですけどもね。

・シンガーとして
アコースティックユニット「ラボレムス」のボーカルとして活動しています。
昭和フォークや、60年代〜80年代の洋楽をコピーしています。
最近はオリジナル曲も歌うようになりました。

・俳優として
関東の劇団「劇団破戒オー!!!」の劇団員です。

・コント師として
コントユニット「百萬両ジェントルマン」でごくたまに活動しています。

あと、頼まれたときにMCやったりします。
普段は塾とか予備校で国語の講師したりしています。

とにかくまあ、よろしくお願いいたします。

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